2020年12月31日 大晦日格闘技を振り返る・ボクシング編。
ぼくのようなプロレス第一主義者にとっては、ボクシングはテニスやゴルフやマラソンと同じメジャー競技として、たまに注目の試合だけ見る感じで、それほどシーンを追っかけてるわけじゃない。MMAやキックボクシングから見ても一線引いた、けっこう遠い世界という印象。
ボクシング至上主義の人とかは、プロレスとかまったく見ない、て人も多い。
ライトユーザーの人ほど、同じような格闘技として気軽に見ることもできるのだろう。
なので、大晦日に並行して放送されたりするのも、それなりにお祭り気分でよいと思う。
ぼくも普段あまり見ないボクシング、今回はわりかし熱を入れて見ることができた。
試合のバックグラウンドも整理して頭に入れて見れたよ。
一緒に見てる高校生の息子から「日本のボクシング史上で一番強かった人って誰なん?」て聞かれたけど
やっぱり試合数の多さ、王座防衛回数から言ったら「具志堅用高しかいないかなあ」と答えると、あの変なことばっかり言ってるボケ老人みたいな人が? という感じだった。
まあ、王者当時からボケてた人ではありますが。
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WBOアジアパシフィックバンタム級(-53.5Kg)王者・小林は長年、なかなか世界戦に行けそうで行けない苦労人。
対戦相手の比嘉大吾はすでに何度も世界王座を取ってるのに、体重超過でタイトル剥奪されたり、育ての親である具志堅用高のジムと方針でモメてるうちにくすぶってたが、今年は井岡と同じマネージメントに所属を変えて、やっと今回チャンスをつかめた苦労人。
まあボクサーで苦労人じゃない人はあんましいないか。
昔は東洋太平洋タイトルと言ってたベルトが今は「アジア・パシフィック」になってた。と思ったら、それはWBOの言い方で、WBC方面ではまだ東洋太平洋でOPBFが残ってる。世界と銘打ちながら4団体のベルトが乱立する、このへんのややこしさ。ボクシングもプロレスと変わんないんじゃん、と揶揄されるウイークポイントになってますね。
試合は面白かった。実力伯仲の壮絶な撃ち合いで。実績からいけば比嘉の圧勝でもおかしくないんだけど、小林も何度も見せ場を作っていた。しかし比嘉の5回KO勝ち。
比嘉にとっては世界に向けてのステップマッチなんだから、すぐにタイトルも返上するのかもしれない。でも前回の復帰戦は日本王者と引き分けてるんだけど、そのリマッチはやらなくていいのかな?
しかし試合前のストーリーといい、結果といい、よくできた試合であった。
その後のメインがまた、期待にたがわぬ、もっとドラマチックな試合だった。
WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
WBO世界スーパーフライ級(-52.1Kg バンタムの1個下。昔はジュニア・バンタム級だった)王者・井岡は4階級制覇の経験があり、一度は引退宣言しての復活をしたベテランです。
4階級とはWBCでミニマム級(−47kg 最軽量級・昔はストロー級 )WBAで1個上のライトフライ級(-48.9級 昔はジュニア・フライ級)WBAで1個上のフライ級(-50.8kg これは昔から)からの、WBOでスーパーフライ級(女性歌手とかジミー・スヌーカとは関係ない)
ま、ほぼ2キロ刻みですね。分けすぎじゃねえ? とは思う。タイトルを増やしたいだけなのでは? とも。(プロレスファンならではの意地悪な目線
2キロ違うだけでも、顔面にパンチを受け続けるのは大変な違いとは言いますが。
ぼくも27年前は、井岡の叔父である元世界王者・井岡弘樹の試合を見に大阪府立体育会館まで行ったなあ〜(遠い目)
田中恒成も3階級制覇の経験がある。WBOで、ミニマム、ライトフライ、フライ、と一敗もすることなく王座を返上し続けて、階級を上げてベルトを取ってきての4階級目で、井岡への挑戦となった。
なんか満を辞してのマッチメークって感じしますよね。
田中のほうが6歳くらい若いので、30過ぎた井岡との世代交代マッチとも言われたんだけど、実際にはけっこう実力差があった印象を受けるほど、井岡がインサイドワークで田中を翻弄して、何度もダウンを取ってレフェリーが止めた。田中に初黒星を付けた。
井岡の髪型やタトゥーとか、若い頃とイメージの変わったやさぐれた感じもよかった。試合後もすがすがしい感じで、なんか興奮してしまった。
やっぱ大晦日に格闘技いいなあ〜と、今さらボクシングで思わされるとは。と、RIZINを見る前にいったん気持ちが一段落してしまったよ。(以下RIZIN編に続く)